チャットボット開発ツールhachidori本当の評判。料金/メリット/デメリット/導入効果を聞いてみた

こんにちは、おすすめSaaS.com(当サイト)の金森(@user_id_us)です。

今回は、チャットボット開発ツールの導入を検討している企業様の参考になる情報をお届けします。

チャットボット導入の検討にあたり、こんな課題はありませんか?

・チャットボット開発ツールがたくさんありすぎて、どれが良いのか不明

・チャットボット開発ツール「hachidori」導入を検討しているが、実際どんな効果や評判があるのか知りたい

・チャットボット開発ツールを導入した他社は、どういった課題から、どんなサービスを選んで活用しているのか、活用事例が知りたい

AIチャットボット「hachidori」とは

※画像出典:hachidoriサービスサイト

hachidori」は、幅広い用途のチャットボットをLINEやFacebook、LINE WORKSのような各種プラットフォームで開発できるツールです。

利用用途は、主にマーケティングのリード獲得、顧客関係構築、カスタマーサポート、社内ヘルプデスクとして利用されています。

※画像出典:hachidoriサービスサイト

hachidoriの運営会社は?

hachidoriの運営会社は、2015年に設立されたhachidori株式会社です。代表者は、伴 貴史氏です同社では、チャットボット開発ツール「hachidori」以外に、バイトテックサービス「CAST」などの企画・開発・販売もしています。

同社は、『効率化』と『最適化』の2軸で、すべての人が、人間にしかできない価値ある仕事に集中できる世界を作りたいという思いでプロダクトを開発されているそうです。

hachidoriのポイントを簡単にまとめます。

LINEとWebを両方同じ画面で管理できる

・マーケティング領域でも活用できるなど、システムの拡張性が高い

bot(ボット)からオペレーターにつなげられる機能がある

hachidoriの導入事例

近畿大学が運営するLINE公式アカウント『近畿大学』に採用

24時間365日チャットボットで質問対応を行う。特にオンラインでのオープンキャンパス実施日には1日で約700名の受験生が利用。

参考 『近畿大学』LINE公式アカウント 『hachidori』導入事例hachidori

その他、SoftBankやリクルート、住友生命など大手企業を始め、スタートアップ、自治体などにも導入されています。

hachidoriの利用者にインタビュー

本記事では、チャットボット開発ツール「hachidori」を導入された、某EC企業経営企画の方に匿名でインタビューを行いました。

なぜチャットボットを導入したのか、数あるサービスからなぜ「hachidori」を選んだのか、実際の成果などをポジティブ・ネガティブ面の両側面から伺っております。一般的な事例取材では記載されていない、リアルなことがわかると思います。

チャットボット 開発ツール全般の情報収集をしている方、あるいは「hachidori」の導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

以降より、hachidoriを導入された方のインタビュー内容となります。

まず自己紹介(経歴・実績)をお願いします

実店舗・ECサイトを持つ企業で経営企画に携わっております。普段は、経営会議など意思決定機関の運営、予算策定、その他は従業員満足度アンケートなどさまざまなことに携わっております。

その一貫で、カスタマーサポート部門が対応するチャットをボット化したいという話が経営陣から上がりました。

私がプロジェクトマネージャーとして入り、カスタマーサポートのメンバーとWeb開発チームと一緒に、チャットボット開発ツールの導入を進めました。

全部で4社と比較検討した上で、最終的に選んだのが「hachidori」でした。現在は、「hachidori」を入れてから1年くらいです。

チャットボット開発ツールを導入する前の課題は何か

チャットボット開発ツールを導入する前の課題をお伝えします。

2点あります。

①店舗への電話お問い合わせによって、店舗でのお客様対応の妨げに

②お客様対応品質の均一化

1点目について。これまでは、店舗の電話番号を書くなどして、実店舗でお客様の問い合わせ対応を受けていました、

そうすると、さまざまなお問い合わせが各店舗に直接来るため、目の前のお客様ではなく、お問い合わせくださったお客様を優先せざるを得ないという課題がありました。

ただやはり、店舗は売上を上げるために、いかにお客様との接客時間を作るかが重要です。だからチャットボットを導入することで、お客様対応を本社で引き受けたかったことも、チャットボット導入を決めた一因です。

実ははじめに利用したツールがZendeskでした。その後に、「hachidori」に切替た経緯があります。

2点目について。上記のような状態では、均一なお客様対応は提供できませんでした。というのも、お客様対応には各店舗の現場判断も大事ですが、やはりある程度慣れと教育が必要なのが事実だからです。

その意味で、本社でお客様対応の専任(カスタマーサポート担当)をおけばノウハウも溜まりますし、サービス標準化も図ることができます。さらに、店舗の負担を減らすことで、店舗は売上を上げる活動に注力できます。

そうした中で、本社のカスタマサポートの業務量が増えたため、効率化すべくbot化(ボット化)して、お客様対応をなるべく効率化するようにしました。

定型的な質問事項であれば、お客様にとっても素早く知りたいことを聞けるし、私たちとしても手をかけず、素早くお客様対応できるため両方にメリットがあります。

チャットボット開発ツールの中では、何が比較検討として挙がったか

比較サイトを見て、いくつかピックアップしました。

具体的には、下記4サービスです。

・hachidori(ハチドリ)

minarai CS chat(みならいCSチャット)

・チャットプラス

・Zendesk Answer Bot

数あるチャットボット開発ツールから「hachidori」を選んだ理由

検討軸の中で一番のポイントはLINEチャットもWebチャットもできる点です。

LINEチャット・Webチャットに対応

当社の場合、顧客の問い合わせ対応がLINEとWeb、両方ありました。「hachidori」を入れれば、一つのプラットフォームで問い合わせに対応できる、しかもそれをボット化してほとんど自動化できる点が魅力でした。

もちろん、他社ツールにも類似機能はあったのですが、「hachidori」が一番安心感がありそうだったので導入しました。

導入後の拡張性

導入後の拡張性も重要な検討軸でした。具体的にはAPIを使うことで販売管理システムとつなげられる、あるいはお客様のお問い合わせをマーケティングに活用するなど、そういう意味の拡張性です。

hachidori」の場合、マーケティング領域でも活用されている企業様がいらっしゃるとのことで、安心感を覚えました。導入後、顧客管理システム、販売管理システムにつなげれば、より活用可能性が広がると感じました。

※画像出典:hachidoriサービスサイト

hachidori導入後の成果は?

bot(ボット)がちゃんと機能し、定型のお客様対応には問題なく、返答を自動化できました。

設定したら想定通りにちゃんと動いたため、そのギャップはありませんでした。

もう一点、良いことがあります。

bot(ボット)からオペレーターにつなぐ機能があったのですが、それがよかったです。非定型質問の場合、シナリオだけでは100%満足のいく返答をできないことがあります。「この先はbotでは無理」という場合、人(オペレーター)につなげられるので柔軟な対応が可能になるんですよね。

私の認識では、比較検討していたサービスでは上記の機能がなかったと思います。「hachidori」には人(オペレーター)につなげる機能もあったのがよかったですね。

「hachidori」を使ってみての感想を教えてください

私自身は、実際にユーザーとして使ったわけではないため詳細は何とも言えません。hachidoriを用いてお客様対応を担当していたのは、本社のカスタマーサポート担当(4名)です。

カスタマーサポート担当者からは、「hachidori」利用前に使っていたZendeskの方が使いやすかったと言っていましたね。

「hachidori」のポジティブ評価/メリット

やはり、LINEとWebを両方同じ画面で管理できるのがよかったです。

ウィンドウをわざわざ行き来しなくていいし、「hachidori」内で基本的なお客様対応を完結させられるのはよかったですね。

また、シナリオの設計は私が担当したのですが、想像以上に簡単に組むことができました

カスタマーサポート担当と協力しながら、Webサイト上にあるよくある質問をベースに、大項目・中項目・小項目と分けて答えを用意しました。

また、コンセプトやUIが綺麗でした。

hachidoriのネガティブ評価/デメリット

痒いところに手が届く感じがありませんでした。非定型の質問に返答するためのテンプレートも登録できたらなと。お客様からの質問によっては、人(オペレーター)が対応するしかないものもありますから。システムから必要事項だけ数字を抜き出して返答する、こういったことができたらよかったですね。

他にも、「この場面では、こういう仕様でしかないのか…」といった小さな不満が積み重なった結果使いづらい、と声をカスタマーサポート担当者からは聞いています。

最終的には、「hachidori」は一年利用してから解約しました。

それが「hachidori」が悪かったからというより、社内事情です。お客様とのタッチポイントであるLINEの機能をもっと充実させたく、自社でLINEのボットを開発することになりました。

カスタマーサポート用のLINEと別にオフィシャルLINEを用意していたのですが、そちらにbotの機能も持たせ、問い合わせ関連もオフィシャルLINEに集約させた形です。

元々、オフィシャルLINEは自社開発しておりシナリオも用意していたため、その流れでhachidoriの必要性がなくなったため解約しました。Webへのお問い合わせ対応だけなら、使い勝手の良いZendeskで良いですから。

まぁ、当社の場合、開発メンバーがおり、「hachidori」のような外部サービスを複数使う必要がないという土台があったからこその話ですね。

チャットボット開発ツール「hachidori」の導入から運用までどれくらいの料金がかかったか?

正確には覚えていないです。たしか、初期費用が数十万で、毎月20万円くらいだっと思います。

料金も変わっている可能性もあるので、正確な料金は問い合わせてみた方がいいです。

どうやってチャットボットの運用を社内に浸透させたか?

2つあります。

①社長の意向が強く、直々の指令があったため

②明らかに、お問い合わせ対応業務が楽になるため

②について補足です。

お問い合わせ対応は、同じ内容を何回も説明する必要がある仕事です。お客様にとっては初めての対応なので、適当に返答できるわけでは当然ありません。

「みんなが楽になるから良いよね」という分かりやすさ、コスト削減もできるという分かりやすいメリットがあったので社内での浸透はスムーズでした。

ツール利用料が毎月20万円なら、およそ0.5人月分ですし、人を採用するよりチャットボットを導入する方が良いよね、となりました。人件費を置き換えるイメージです。

「hachidori」の利用をおすすめできる企業は、どんな企業ですか?

3点あります。

①自社でチャットボットを開発するチームがいない企業

②お客様と多数のタッチポイントを持っておきたい企業

③スピーディーにチャットボットを導入したい企業

③について補足します。

例えば、自社にエンジニアはいるけど、エンジニアリソースは別の開発に使いたいケースです。例えば、来月までにチャットボットを開発したいから、エンジニアのリソースを全てチャットボットに充てられるかといったら、簡単ではありませんよね。

当社の場合、まさにこれで。エンジニアリソースはあるけれど、チャットボット開発には回したくなかった。だから、外部の「hachidori」や「Zendesk」を利用したんです。

どの企業もエンジニアリソースは足りないと思うので、やることが明確なら外部サービスを導入すれば良いと思います。

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「hachidori」と「Zendesk」の違いは?

前述したとおり、カスタマーサポート担当いわく、Zendeskは明らかに使いやすいらしいです。

というのも、Zendeskは背景の思想としてCS領域に様々なサービスラインナップを持っているためだと思います。だからこそ洗練されているし、知見が溜まっており、それがプロダクトに反映されているのでは、と思います。

加えて、周辺サービスとの連携、つまり拡張性が高い印象です。

具体的にはbotが対応できないことをオペレーターに聞いた際、オペレーターがいない時間だった場合にメールを飛ばせたり、メールと一体で管理できたりする点です。

現代は、お客様とのタッチポイントが非常に多いですよね。Zendeskであれば、メール、電話、チャット、店舗、SNSなど様々なチャネルに対応できると、カスタマーサポート担当からは聞いています。

Zendeskを無料トライアルする>


インタビューは以上です。

チャットボットを利用する理由にリアリティーがあり、私個人としても勉強になりました。

チャットボット開発ツール「hachidori」の導入を検討されている企業様は、ぜひ参考にしてみてください。

金森 悠介

本業は、戦略コンサルティング会社の株式会社才流でコンサルタント。2022年夏時点で、15社程度のBtoB企業のマーケティング戦略・施策立案と実行のサポートを中心に、マーケティング担当者の採用から育成まで支援する実績も。現在は、BtoB企業のマーケティング支援、事業企画、営業支援、新規事業の立ち上げを担当。得意領域はコンテンツを活用した認知拡大・リード獲得、MA・CRMを活用したリードナーチャリングと商談獲得までの基盤整備。個人として、SaaS特化型メディア「おすすめSaaS.com」を運営、BtoC企業のマーケティングも支援。