「Repro」の本当の口コミ/評判。選定理由、Appsflyerとの比較、導入効果などを取材

reproの本当の口コミ

こんにちは、おすすめSaaS.comを運営する金森(@user_id_us)です。

Reproの利用者にインタビュー

今回は、カスタマーエンゲージメントプラットフォームの「Repro」を利用する方に、匿名を条件にインタビュー致しました。

通常の事例記事では語られることのないリアルな声(ポジティブ・ネガティブ含め)が分かると思います。

Repro」の利用を検討している方はぜひ参考にしてください。

まず自己紹介ください

前職の大手通信企業でカスタマー向けWebサービスを担当していたとき、Reproを利用しておりました。

具体的には、プロダクトオーナーとして新規プロダクトのマーケティング統括をしていたので、Reproの選定から実運用まで行っていました。

Reproとは?一言で説明すると

私の中ではReproは、インカートまで一括でマーケティングの施策を完結できるツールだと思っています。

アプリの中のプッシュやポップアップなどもできるし、もちろん広告で集客訴求も、広告側へのキックバックなどもできます。

同じ機能を備えているプロダクトもありますが、一連の施策を一画面で見れることがReproの魅力だと思います。

Reproの活用用途

ーー:私もReproからプッシュ通知が打てることは知っていました。ただ、広告周りについてはよくわかっておらず。もう少し詳細を教えて頂けますか?

Reproには、アプリ内・アプリ外の広告のコンバージョンを一連で追える機能があります。

Google広告などを使っていた時に、コンバージョンのデータを広告代理店側に共有して、そのデータを広告出稿の参考にしてもらうためにReproを使っていました。

「どの媒体に出した広告が、コンバージョン率が高かったか」とか、媒体だけではなく「どういったメッセージ、どういった画像を使った広告が、目標のコンバージョンに至るまでに最適なのか」といったPDCAを回すために、Reproを愛用しておりました。

Repro導入前の課題・背景

アプリインストール後のCVが追えない

ひとつは、広告からアプリをインストールした後のコンバージョンを追うことができないという課題です。

単純に、どの媒体からアプリをインストールしたかは広告代理店側が追えるんですが、我々が追いたかったのは、アプリをインストールした後にちゃんとアプリを起動しているのか、起動した後にどれくらいアクティブになっているのかまで見たかったんですね。

ただ、Repro導入前までは、そこまでは広告代理店側では追えませんでした。

そのため、アプリの中にSDKを仕込んで、定期的にコンバージョンデータをキックバックするためのツールとしてReproを導入しました。

※キックバックとは:コンバージョン発生時に、広告主側にあるシステムからメディア側にあるシステムにこうした計測データを返却すること(参照記事

ーー:SDKとは?

SDKとは「Software Development Kit」の略でソフトウェア開発キットのことです。例えば、アプリにSDKを仕込むことで単純なアプリ起動だけでなくいろんな情報を追えるようになります。

アプリ起動時に、「この人はXという媒体の、Aの広告から入ってきた人である、かつアプリを起動した」といったデータを定期的にReproのサーバーにあげることで、「どの媒体から入ってきて、その人は1週間後もアプリを起動している」などがわかります。

これにより、WAUやMAUなどが追えるようになります。

Repro導入後の成果

ーー:実際にReproを使ってから、数字的な成果はどうでしたか?

Reproの成果を数字的に測ることは難しいのですが、Repro導入前後では、PDCAを回すスピードが上がり、実際にアプリダウンロード数やコンバージョン数は数倍に増えました。総合的に、導入した効果はあったと実感しています。

Reproのメリット

社内報告の業務負荷軽減

施策をReproの一画面で見れるため、運用がかなり楽でした。

もちろんFirebaseやGoogleアナリティクス他のツールも使っていたのですが、いろんなツールからデータを集めて上司へ報告レポートを作成するのが大変だったんですよね。

けれども、Reproを使えば、レポートの形式だけ作っておけば、後は形式に沿ってデータを取ればいいので、業務負荷の軽減も実現できました。

PDCAサイクル向上による集客・CVRの改善

ReproのおかげでPDCAを回しやすくなった結果、集客が上がったり、コンバージョン率が上がりました。

アプリ内の通知や、アプリ外からのプッシュ通知など、施策に使えて且つABテストをするためのデータをリアルタイムで取れるので、PDCAを回しやすかったです。

他のツールと比較したときのReproの強み

Reproだけができること

ーー:他のツールと比較して、Reproだけができることは何かありますか?

先程の課題解決にも繋がった「広告のトラッキング」と、「GUIベースのため簡単に使える」ことです。

プッシュ通知はFirebaseでもできます。しかしFirebaseの場合、自分でサーバーを立てたり、プログラミングが必要になったりします。その点、Reproなら新たにサーバーを立てることなく簡単に使うことができます。

Reproと比較したツール

広告のトラッキング機能については、AppsFlyerを検討しました。加えて、スクラッチ開発も比較しました。ただ、広告のトラッキングやアプリ外からのプッシュ通知などの機能は、自社で開発すると工数と期間が膨らんでしまうため、結果的にスクラッチ開発は検討から外しました。

AppsFlyerと比較検討した上で、Reproを決めた理由

ーー:AppsFlyerと比べたReproの決め手を教えてください。

①アプリインストール後のコンバージョンを追いたい

②アプリ内でポップアップを出せるツ―ルが欲しい

という2点を主軸に考えて、Reproを選定していました。

AppsFlyerは、広告の計測機能はあるのですが、アプリ外からのプッシュ通知やアプリ内ポップアップなどの機能はないです。その点、Reproであれば1つのツールで複数あるやりたいことが実現できました

Reproのデメリット

コスト感の高さ

マーケティングに多くの資金を割くことが中々難しいスタートアップにとっては、コスト感はやや高めだと感じました。

例えば、FirebaseやGoogleアナリティクスでは無料でできる機能が有料になってしまう。

私が使っていて感じたデメリットはそれくらいです。使い勝手に関しては、デメリットと感じる程のものはありませんでした。

※筆者注釈:FirebaseやGoogleアナリティクスでReproでできる同じことをやろうとすると、スキルのあるエンジニアや技術のわかるマーケターが必要でしょう。単純なツール利用料だけで判断せず、採用・育成・自社開発にかかるコストも加味するとよいでしょう。

Reproの料金

Reproの費用対効果は?

私の前職の場合ですが費用対効果は、少しマイナスでした。

というのも私が担当していたのが0→1で作り始めたプロダクトだったため、まだ売上を作れるフェーズではありませんでした。そのような背景もあり、Reproの導入によって利益を押し上げるというのは難しかったです。

正直、費用対効果については、ケースバイケースだと思います。

Reproの利用料は?

ーー:実際にReproを利用されていて、御社ではどれくらいの利用料が月々かかっていましたか?

従量課金制でしたが、月に十数万円くらいだったと思います。

ーー:解約の検討をしたことはありますか?

私が職場にいた当時は、ありませんでした。

新しいツールに差し替えるコストをかけるほど、Reproに大きなデメリットがなかったためです。

Reproの利用をおすすめする企業

アプリ初期段階でマーケティング施策をいろいろやってみたい企業

Reproにはアプリ内の接客や集客訴求機能など、「集客をして、利用者数を伸ばしていく」という初期段階にあたって、必要最低限の機能が全て揃っています。

そのため、アプリの初期段階において、いろいろなマーケティング施策をやりたい企業におすすめします。

ただ、アプリのダウンロード数や規模感によって価格帯が大きく変わるモデルなので、価格が許容できるかだけ注意ください。

ーー:アプリの初期段階からそれ以降のフェーズでも使えるという認識で合っていますか?

そうですね。どちらかというと、初期段階で導入することをおすすめします。

早く導入した分、それぞれの使い方に合ったカスタマイズ機能の開発に集中できることが大きなメリットですね。

Reproに求める改善点

ーー:Reproのこういったところが改善されると、より嬉しいことはありますか?

アプリ内での細かいユーザー行動を見たい

「どういったところでカスタマーが悩んでいるのか」をちゃんと追えるような機能を追加してほしいですね。

すでにあったかは明確に覚えていないのですが、ヒートマップのような「実際にどこで迷っていたのか」「どの画面に何秒いたのか」などが分かる機能があると嬉しいですね。

ユーザー行動を見たい理由

ーー:「ユーザーの行動を見たい」というニーズを強く感じたのですが、その理由を教えて頂けますか?

Reproでも、コンバージョンに至る過程で「どの画面で離脱したのか」は数字的に測ることができます。

ただ、「その画面でなぜ離脱したのか」は、ユーザーインタビューでユーザー様が操作しているところを実際に拝見して初めて分かることが多いです。

例えば、単純に使い勝手が分からなかったり、操作の障害になるところがあったりなどユーザー様が迷われている意外なところが発見できるので、次の改善に繋げやすいです。

以上が、数字上だけだと分かりづらいけれど、マーケティングにおいて重要なところだと認識しているので、Reproでもユーザー行動を追える機能があればうれしいですね。


インタビューは以上です。

Reproの利用を検討されている方はぜひ参考にしてください。

ちなみにユーザー行動を記録できる機能ですが、Webであれば「Microsoft Clarity」に同機能があります。

※参考:無料のヒートマップツール「Microsoft Clarity」使い方まとめ