こんにちは、おすすめSaaS.com(当サイト)運営者の金森です。
今回は、とある元・人材系大手企業の営業マネージャーに、「営業リスト」をテーマに匿名でインタビューを行いました。
・他社がどのように営業リストを作成しているか
・どの会社から営業リストを購入すれば良いか
・営業リストに対する効果的なアプローチ方法を知りたい
こんなお悩みを持つ方の参考になると思います。ぜひ参考にしてください。
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はじめまして。私は、某人材大手企業で6年間、中途採用向けメディアの求人広告の営業、営業企画の立ち上げ、新規事業部の営業企画をしていました。営業のメンバーからリーダー、マネージャーまで全て経験しています。
今はとあるベンチャー企業で、事業部長をしています。
本日は私が、人材大手企業の営業企画部で行ってきた
・営業リスト作成にあたって、どのように情報収集したか
・営業リストへのアプローチ方法
・営業経験に基づくおすすめサービス
を主に紹介します。
当時、特に営業戦略がなかったんです。競合他社から離される一方でした。
以前まで営業個々人が、テレマーケティングでアポ獲得をしていましたが、それだけでは競合に勝てません。営業が頑張らなくてもアポが入る仕組み作りをする必要がありました。
地上戦や上空線のような形で、それぞれ施策を行いました。
まず地上戦としては、担当業界、担当顧客を整理した営業リストを現場の営業にパスし、テレアポしてもらいました。
以前まで、営業個々人が営業リストを作成していたため、机が隣同士の営業が同じ営業リストを作って、架電していたことがしょっちゅうでした。。なので、組織として営業していこうと。
続いて、上空戦としては、整理した営業リストに対して問い合わせフォーム営業、メール営業をしていました。
人材大手企業にいた当時、求人広告の営業部と新規事業部にいたので、それぞれ、営業リストの情報収集に用いたツールを紹介します。
まず、求人広告の部署にいた際の話です。
情報収集源は以下の4つです。
①他社の求人メディアで広告出稿している企業
②ゴーリストのHRogリスト
③社内
④会社四季報
②〜④について詳細に説明しますね。
リアルタイムで現在、求人媒体に出稿・掲載している企業のリストが取得できるサービスです。
営業リストを取得するだけで、月に20〜30万円します。
時期によって掲載件数が変わりますが、大体500〜1000件です。
プランによっては、全てではなく一部を購入できます。
ゴーリストのデータを軸に、社内の名刺データ、受注データも参照して、優先順位をつけていました。新規開拓部隊と深耕開拓部隊があったので、新規のお客様か、過去受注した経験のあるお客様かで振り分けしていました。
「過去受注したことあるA社が求人掲載しているから、〇〇さん(深耕開拓の営業)早くアプローチしておいて!」といったイメージです。
上場企業は基本採用予算があります。当時、上場企業のうち大体30%しか取引がありませんでした。他社にも求人広告を出稿していないけどお金のある企業は、会社四季報から企業情報を取得していました。
派遣さんに、会社四季報全てのデータを手入力でリスト作成してもらいました。約2ヶ月かかりましたが、上場している全社をリストアップできました。
その後はメンテナンスとして、1年間に一度、直近1年間で上場した会社と上場廃止する会社のデータを更新しました。メンテナンスは1〜2週間で完了しました。
続いて、新規事業部にいた際の話をします。
ターゲットは、東証マザーズ上場クラス、シリーズCクラスでした。会社数としてもそれぞれ、約350社弱、大体500社くらいだったと思います。
シリーズCの方は、情報はオープンになっていません。
利用したツールは、
・ソーシャル企業情報
・ユーレット
です。
ソーシャル企業情報は、月1万円で2,000社のデータを取得できます。1ヶ月だけ契約して、東証マザーズ上場企業のリストを約350弱程度取得しました。データ自体は、企業名と上場時期、資本金、売上、従業員数くらいしか情報はありません。
ですが、それでよかったんです。なぜなら、欲しかったのは企業名(企業ID)だからです。
新規事業のターゲットは企業役員が対象でした。役員に直接アプローチする必要がありました。企業名が特定できれば、無料ツールの「ユーレット」や日経人事情報を用いて、役員の個人名を特定しました。
あとは、その営業リストに対して、バイネームで
①電話
②手紙送付
③LinkedInやFacebookなどSNSでメッセージ
④ターゲット企業の役員名+@マーク以下の企業ドメインに対してメール配信
といったアプローチをしていました。
ちなみに、テクニックですが電話する際に「いつも〇〇さま(ターゲット企業の役員名を出して)にお世話になっているものですが〜〜」と切り出すと、役員につなげてもらえる確率が高くなります。
④について補足します。会社全体として名刺管理システムを開発しているため、他の部署で既にターゲット企業と接点がある場合もあります。そうなると、社内システムを検索すれば、メールアドレスの作り方が分かるんですよね。
例えば、下記のようなイメージです。
・t.hanako@sample.co.jp
・tanaka.hanako@sample.co.jp
大体メール5通のうち、1通は配信できていました。
シリーズCクラスの情報を得るために利用したのはユーザベースのSPEEDAです。直近3年間のうち、資金調達額が5億円以上の企業で絞り込み検索をして500社くらい出てきたので、Excelにリストアップしました。
まず、求人広告時代の話をします。前提として、ターゲットが日本全国の地方中小企業も含めていたため、基本的に枯れることはありませんでした。
ゴーリスト(HRogリスト)では、現在採用している会社のみリストアップできます。これだけではどうしても枯れてしまいます。
なので、他部署が何千万円かけて帝国データバンクから購入した営業リストも使っていました。1回だけ購入してあとは事業部でメンテナンスをしていました。ただ、私が入社する前なので、ここは詳しくはわかっていません。
一方で、新規事業部時代は、ターゲット企業が数百社と限定的でした。
なので、セグメントを絞って、ABM的考え方でアプローチしていました。リストが枯れた時の対策は、ターゲット企業の中でアプローチする人を増やしました。役員にアプローチして、ダメなら部長、部長もダメならマネージャーといったイメージです。例えば、LinkedInなどでマネージャーにアプローチすると、部長を紹介してもらうこともありました。
基本はトップアプローチですが、トップがどうしても難しい場合は下から上げてくれることもありました。
また、数も限られているので社内に繋がりがあることも。前職の同僚や、高校・大学の同期なども含めてです。友達経由で紹介してもらうなどして、商談の機会を得ていました。
求人広告時代の話ですが、アプローチの手法は4つあります。
・外部のテレアポ代行会社に委託
・暑中見舞いなど手紙の送付
・お土産プレゼント
・問い合わせフォーム営業
外部のテレアポ代行会社は、セレブリックスなど3社を使っていました。常に3社と契約し、それぞれコンペで競わせて、半年に1回、成績3位の企業だけ1社変更するようにしていました。ちなみに、セレブリックスはすごいよかったです。
暑中見舞いなど、手紙を送る際は社長名をプリントしたものを送ります。デザインも宛名も、自社の営業企画部が行いました。印刷は外注です。
お土産プレゼント作戦は、営業に毎月5,000円経費として落とせるよう権限を渡して、お客様に饅頭やポカリスエットを持っていく施策です。
飛び込み営業と、テレアポだけの営業ですね。
両方とも行動はできるので、やっている気になりますが成果が出なければ意味がありません。
大事なことは、他にもチャネル・手法があることを考慮に入れることです。
例えば、FacebookなどSNS経由のアポ率は10%くらいありました。
他にも、GeAINeのような問い合わせフォーム営業を自動化するツールもあります。GeAIneも使ったことがありますが、問い合わせ営業からの返信率は0.1%くらいでした。たくさん商談を獲得できるわけではありませんが、商談獲得単価は以下のようにテレアポ代行より安いです。
・テレアポ代行:1万2000円/商談
・GeAIneを用いた問い合わせフォーム営業:1万円/商談
問い合わせフォーム営業を効率化する「GeAIne」の資料をダウンロード
4つあります。
無料で使えて、さらに役員の個人名が分かるのでかなりおすすめです。ただ、手間はかかります。
安く、大量に瞬時に営業リストを獲得することができます。
企業名、ホームページのURL、問い合わせフォームのURLなどを取得できます。また、エリア別、企業別などで企業を抽出できます。セグメント自体はたくさん切れるわけではないですが、要件は満たしていました。
このデータがあれば、問い合わせフォーム営業ができます。
ちなみに、「GeAIne」からも営業リスト自体を購入することもできます。「採用に活発」「増収増益」などフラグがついているので、セグメントをより詳細に切ることができます。ただ、ソーシャル企業情報よりは営業リストの価格が高いです。
https://www.google.co.jp/alerts
新規事業部の時にも使用していました。
担当顧客のプレスリリースや、人事異動情報、新規事業開発の知らせなど。
他社よりも早く情報を得て、会話の切り口を掴み「お宅、こういう新規事業をやると思いますが、こういう人材が必要ですよね?」と誰よりも早くアプローチすることが重要です。
https://pr.nikkei.com/lp/jinji/
新規事業部にいた際、部署で有料で使っていました。退任予定含め、人事異動がわかります。
インタビューは以上になります。営業リスト作成にお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。