有名SaaSの指名検索数の推移を調べてみた

有名SaaSの指名検索数の推移を調べてみた

こんにちは、おすすめSaaS.com(当サイト)の金森です。

個人的関心から、有名SaaSの指名検索数の推移を調べてみました。

リサーチの背景は、指名検索数の推移によって、堅実的な成長をしているか、爆発的な成長をしているか、外部からある程度推測できるのでは?と考えたためです。

趣味的に調べてみたものなので、あくまで参考程度にご覧ください。

(以下より、である口調です)

SmartHR(株式会社SmartHR)

※画像出典:Googleキーワードプランナー

リサーチ期間:2016年9月〜2020年8月

2020年8月における月間平均検索ボリューム:33,100

・指名検索数の推移から読み取れること:

2016年9月時点では、月間平均検索ボリュームが2,400だった。

2016年から4年後の2020年8月には、月間平均検索ボリュームが33,100まで増えている。約10倍である

以前からSmartHRは急成長と端から思っていたが、指名検索数の推移からも、それは如実に現れているように思える。シンプルに凄すぎる。

SmartHRが約61.5億円のシリーズC資金調達を実施

ちなみに、SmartHRがリリースされたのは2015年11月。(参照

短期間で急激に成長している。

kintone(サイボウズ株式会社)

※画像出典:Googleキーワードプランナー

リサーチ期間:2016年9月〜2020年8月

2020年8月における月間平均検索ボリューム:49,500

・指名検索数の推移から読み取れること:

2016年9月時点では、月間平均検索ボリュームが18,100だった。

4年間で指名検索数は2.5倍に増えている。

kintoneのIR資料をチェックしたところ、あくまで目視だが、4年間で連結売上高はおよそ2.5倍くらい増加したように見える。

https://cybozu.co.jp/company/ir/meeting/pdf/200225.pdf

クラウドサイン(弁護士ドットコム株式会社)

※画像出典:Googleキーワードプランナー

リサーチ期間:2016年9月〜2020年8月

2020年8月における月間平均検索ボリューム:49,500

・指名検索数の推移から読み取れること:

2016年9月時点では、月間平均検索ボリュームが1600だった。

2016年から2020年の4年間で、指名検索数は約30倍増えている。爆発的成長だ。

また2020年3月以降、数ヶ月で指名検索数が約2倍増加している。恐らく、この要因は新型コロナウイルスによる後押しが主要因と推測される。(もちろん、マーケティング活動も影響しているだろう)

弁護士ドットコム、電子契約の売上倍増狙う

クラウドサインは2020年9月、クラウドサイン導入企業数が10万社を突破したと発表している。(参照)ちなみに、クラウドサインのリリースは、2015年10月だ。(参照

指名検索数だけでなく、導入企業数も短期間で爆発的に成長している。

参照

アドエビス(株式会社イルグルム)

※画像出典:Googleキーワードプランナー

リサーチ期間:2016年9月〜2020年8月

2020年8月における月間平均検索ボリューム:3,600

・指名検索数の推移から読み取れること:

2016年9月時点では、月間平均検索ボリュームが1,900だった。

ちなみにアドエビスがリリースされたのは、2004年9月。(参照

ここまで記載したSmartHR、kintone、クラウドサインの3サービスに比べて、指名検索数について大きな成長はない4年間で約2倍だ。

IR資料を見ても、爆発的成長というより、堅実に(概ね)右肩成長を続けているように見える。

参照

この要因は憶測だが、「広告効果測定」というサービスの属するカテゴリーも関係するだろう。


以上、4サービスの指名検索数をリサーチしてみて、

売上の成長速度と、指名検索数の推移には相関関係があると見込める指名検索数の推移を調べれば、売上の成長速度を外部から類推できるかもしれない

と考えています。もっとリサーチをすれば、この仮説も覆されるかもしれませんが、ひとまず面白い発見でした。この仮説は、株式投資にも活用してみようと思います。

アプリDL数と売上の相関関係の話と似ている?

指名検索数と売上に相関関係がありそうな点から、下記の話を思い出しました。

以前、アプリ市場分析ツール「App Ape」CMOの杉山氏に伺った話です。

そして、なぜヘッジファンドがApp Apeを導入するかと言うと、株価予測です。いくつかのカテゴリでユーザー数と業績、そして株価が連動しており、彼らとしては四半期開示の先行指標として使っているようです。メルカリが上場したタイミングで、ニーズが顕在化しました。ユースケースが明確なので、投資回収ができている限り継続利用してくれます。この使い方は、私たちも想定していませんでした。

LTV改善の裏側をアプリ市場分析ツール「App Ape」CMOが語る

アプリのユーザー数と業績、そして株価が連動していると、ヘッジファンドが気づいた話です。

詳細はこちらの記事をご覧下さい。

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