CV獲得に貢献する導入事例記事は「見せ方」で差がつく!

見せ方-導入事例記事

ほとんどのBtoB企業が優先的に取り組んだ方が良いマーケティング施策の一つが、導入事例記事の作成です。というのも、一般的に導入事例記事を読んだユーザーはコンバージョンに到達しやすいからです。

こちらの記事(BtoB商品において、導入事例ページは本当に鉄板コンテンツか?!上級ウェブ解析士視点で検証してみた)でも事例ページのコンバージョン率がその他ページよりも高いことが語られています。

※出典:BtoB商品において、導入事例ページは本当に鉄板コンテンツか?!上級ウェブ解析士視点で検証してみた

CVR向上に貢献することを加味すると、そもそも導入事例記事は「なるべく読んでもらう」ように工夫することが重要です。そこで本エントリーでは、導入事例記事の「見せ方」に着目して実際の事例を並べながら説明します。ユーザーに「なるべく読んでもらう」ためにはどんな施策を行うべきか、実際の企業の事例を見ながら解説するのでぜひ参考にしてください。

導入事例記事の「見せ方」がうまい好事例

ここでは、BtoB企業における導入事例記事の「見せ方」がうまい企業を紹介します。

最初の一社目はアプリ開発クラウドの「yappli」です。ヤプリは、特に導入事例写真がかなり素晴らしく、こだわりが伝わってきます。

アプリ開発クラウド「yappli

アプリ開発クラウドyappli

yappliとは

yappliはアプリの開発・運用・分析をクラウドからオールインワンで提供するプラットフォーム。いわば、アプリ制作のCMS。導入実績は、300社以上にのぼる。こちらの記事によれば、同社は 3年連続前年比300%成長を達成している急成長スタートアップです。

ヤプリの導入事例一覧ページから参考すべきポイントは次の2点です。


導入事例 | 自社アプリ開発・運用・分析プラットフォーム Yappli(ヤプリ)
  • アイキャッチ画像がクオリティの高い写真
  • 導入事例記事の要約を掲載

それぞれ、なぜ参考にすべきか私の見解を説明します。

アイキャッチ画像がクオリティの高い写真

アイキャッチ画像は必ずしも写真である必要はありません。ユーザーニーズとして知りたいのは、導入企業の担当者の顔ではなく、どんな企業が導入していて、どんな効果があったのか、それを知りたいからです。なので、アイキャッチ画像は人の代わりに導入企業のロゴ画像が入っていても構いません。

ただし、導入企業の担当者の方の写真をアイキャッチにするのであれば写真のクオリティは適当にしてはいけません。写真の画像がボヤけていたり、素人が撮影したことが目に見えたりするようなものはオススメできません。

一方、クオリティが高い写真だと、取材を受けた方が個人SNSなどで取材を受けた旨をシェアしてくれる可能性が高くなります。取材を受ける側としては、というより多くの人が写真を撮られる時は、少しでもカッコ良く or 綺麗に撮ってもらいたいと思いますよね。

そのため、導入事例記事を制作する際は文章だけでなく写真のクオリティにもこだわりたいです。しっかりとプロのカメラマンさんに頼みましょう。

導入事例記事の要約を掲載

一般的に、ユーザーがWEBサイトをくまなく見ることはレアケースです。

こちらの記事(WACUL垣内氏に聞く!3万サイトを分析したプロが教える・知られざるLPの必勝法とは?)においても、WACUL垣内氏が”Webにおけるユーザー行動はとてもせっかちで、すぐに離脱します。”と述べています。

これを踏まえると、

  • ぱっと見で
  • ユーザーがわざわざ詳細ページまでクリックせずとも
  • 記事に興味を持ってもらうこと

が理想的だと考えられます。

そのため、ぼんやりとWebサイトを見るユーザに何とか興味を持ってもらうべく、yappliのように

  • 導入事例記事の結論、一番伝えたい部分がわかりやすく一覧ページに掲載

するのが得策です。

例えば、下記イメージ図(※筆者作成)のようにタイトル部分が会社名オンリーとかだと、なかなか興味を持ってもらえることは厳しいです。ターゲットユーザーにとって有名な企業ならまだしも、それほど知名度のない企業では「読み手を惹きつける」要素に欠けてしまうからです。

実は意外に重要なことは、いかに読んでもらえるように「見せ方」を整えるか、です。

自社の事例紹介ページはどうなっているでしょうか?一度チェックしてみましょう。

続いては、チャットボット型マーケティングツール「SYNALIO」をケースにもう少し見てみましょう。

チャットボット型マーケティングツール「SYNALIO

導入事例|チャットボット型マーケティングツール「SYNALIO」

SYNALIOとは

SYNALIO(シナリオ)は、コンバージョン率向上を目的とした「チャットボット型マーケティングツール」。”チャットボット”と”名前がわからないサイト訪問者”との会話内容が取得でき、会話データを用いて「何に興味関心を持っているのか」をベースに自動でセグメント化することが可能。このセグメントに合わせて「ポップアップ」を出したり、専用にカスタマイズされた「チャットボット」を設置しナーチャリングすることで、コンバージョン率の向上につなげる。

※参照:https://givery.co.jp/services/synalio/

SYNALIOの導入事例一覧ページから参考すべきポイントは、下記画像のピンク色の四角で囲んだ部分です。

このタグは、顧客の導入目的であり、顧客の抱える悩みです。

SYNALIOでは他にも、下記のようなタグが現在すでにあります。(2019年5月時点)

  • リード顧客創出
  • 新規リード獲得
  • ユーザサポート
  • 質の高いリード顧客創出
  • お問い合わせ対応
  • 顧客満足度向上
  • UX改善

こうしたタグがあると一目で「あ、SYNALIOはユーザーサポートにも使えるのね。なるほど。」といった印象をユーザーに与えやすくなりますよね。

タグがあることで、将来的に検索機能を実装した際、事例記事をタグごとにソート(並び替え)できるようにもなるでしょう。

検索機能に関しては、下記画像のようにベルフェイスの導入事例ページが参考になります。

事例|ベルフェイス

導入事例記事は数が増えていけば、検索機能を実装することを検討してみましょう。

ベルフェイス以外にも、たとえば以下の会社は検索機能を実装しており、項目別にソートできるようにしています。

では、何のために導入事例をソートできるようにしているのか。

それは、導入事例記事を読んで

  • ユーザーに「自分ゴト化」してもらうため

です。多くのユーザーニーズとして、「自社と近い導入事例があるか」どうか気になります。自社と規模も業界も目的も違うところよりかは、何か共通点がある方が当然検討しやすいです。

例えば、あなたが中小企業の導入担当者だったとする。あなたが今検討しているサービスに出てくる導入事例が仮に大手企業ばかりだったらどう思うでしょうか。ユーザーテストを行っていてよく見込み顧客から言われるのは、導入事例が大手企業ばかりだと「大手企業向けのサービスか。自社のような中小企業にははきっと予算感が合わないだろう…。」と考えてしまうそうです。そのまた逆も然りです。

まとめ

以上、ここまで「見せ方」に焦点を当て、複数企業の導入事例ページを確認してきました。

私が思うに、目的を考えた上で「見せ方」がうまい企業を模倣することが手っ取り早く、かつ高い効果を見込めるでしょう。

ただし、あくまで目的を考えることが重要です。自社がターゲットとする企業はどんなところか?どんなユーザーに自社プロダクトの価値を届けたいか?そうした大前提を考えずに表面的な目的だけを模倣するのでは成果は出ません。目的をしっかり考えた上で「自社はこの企業の導入事例ページを参考にすべきなのでは?」と狙いをつけるべきです。

せっかくコストをかけて制作した導入事例記事を、見せ方のせいで有効活用できないのでは勿体無いですよね。

ぜひ、「見せ方」の部分にまでこだわることがおすすめです。

参考記事

導入事例記事を作る際に参考になる記事などを最後に載せておく。

導入事例インタビュー、11のコツ

SmartHRのオウンドメディア編集長のふじじゅんさんのnote。このnote以外も参考になるものが多く、おすすめ。

SaaSを扱うB2Bサイトにおける事例紹介ページの改善策の提言

WACUL社による、B2B SaaSを提供する企業における事例紹介ページのCVRを最大化する手法に関する調査。導入事例記事ってどれくらいまで作れば良いのか?といった疑問に答えてくれる優良コンテンツ。

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