ウェビナー施策を予定されている方、あるいは既にウェビナーを実施されている方は、こんなお悩みを抱えていませんか?
・ウェビナーをしたいが、どんなツールを選べば良いのかわからない
・ツール選びまではできたが、そもそもどうウェビナーを企画すれば良いのか分からない
・ハウスリストが枯れてしまっており、ウェビナーの集客が伸び悩んでいる…
・うまく出来ているはずなのに、ウェビナーから商談に繋がらない…
・コロナウイルスの影響でセールス・マーケティング活動のオンライン化が急務となっている…
本記事では、ウェビナー施策を始め、成果を出すために必要な
・ウェビナーツールの選び方
・ウェビナーの企画の方法
・ウェビナーの集客方法
・ウェビナーから商談につなげる方法
を紹介します。
なお、私の働く株式会社才流で、ウェビナーに関するお役立ち情報をまとめた記事があります。正直、本記事より有益なことが書かれているので、よかったら下記の記事をご覧ください。
参考 ウェビナー(オンラインセミナー)成功ノウハウ|ツール選定から運営のコツ株式会社才流ウェビナーのメリット
BtoBマーケターはやるべき業務が多いです。さらに、BtoBマーケティングの経験者は少ないのが現状。採用も難しく、結果的に1人が持つ業務量が多く、時間がないの実情です。
リソースがないため、下記のような状況も珍しくありません。
・「セミナーをやる時は Web周りのことは一旦ストップで…」
・「Webマーケティングはできているが、セミナーや展示会などのオフライン施策は手を打てていない・・・」
こんな多忙なBtoBマーケターにぜひ、ウェビナー(Web上で行うセミナー)施策をおすすめしたいです。
はじめに、ウェビナーのメリットを簡単に2つ紹介します。
コスト削減
開催側のメリットとしては、通常のセミナーよりもコストが削減できる点です。会場探しや受付、当日運営など人件費の面でも削減できます。最低限、ウェビナーで話す講師がプレゼンできる環境とウェビナー用のツールがあれば十分です。
聴講者としても、ネット環境さえあれば、どこにいようが参加できます。
上記を加味すると、後工程のことまで考えると、
・インサイドセールスだけで受注できるSaaS:
例)ウェビナーで商談獲得→インサイドセールスで受注
・セルフサーブ型のSaaS:
例)ウェビナーでユーザー登録→ウェビナーで既存顧客向けのオンボーディング用ウェビナー
とウェビナーは相性が良いのではないでしょうか。あくまで仮説です。
新規チャネルの開拓につながる
以前、「Repro」のマーケター・伊藤氏に取材でこんなことを伺いました。
伊藤:ウェビナーは、セミナーに参加したいのに場所的に行けない地方のクライアントさん向けに月1~2回開催しています。参加者の層が通常のセミナーとは異なる点も気づきの一つでした。また、少人数開催なので質疑応答など相互的なやりとりがやりやすいです。
※参考:Reproがオフラインマーケティング施策に注力する理由とは?
Reproはウェビナーも新たに開催するようになったところ、セミナーとウェビナーでは参加顧客層が異なることがわかったそうです。つまり、ウェビナーによって新規チャネル(販売経路)の開拓につながったわけです。
新規チャネルを開拓する意味はこちらをご覧ください。
ウェビナーツールのおすすめ
ウェビナーを開催するためには、ツールを導入する必要があります。
とはいえ、どんなツールが良いのか、何を基準に選べば良いのか悩むと思います。おすすめツールを2件紹介します。
もはや定番のWeb会議ツール「Zoom」
自社でもウェビナーを開催する際は「Zoom」を利用しています。
一時期セキュリティの件について問題となっていましたが、今は対策がしっかり取られているようです。動作の安定性も高く、急に止まるといったこともありません。
※たまに音声が途中聞こえづらくなることはあります。
「基本的にウェビナーやるにも、Web会議やるにもZoomで良いのでは?」と思っています。おすすめです。
ウェビナーの企画の方法
こちらの「BtoBセミナーで成果を上げる企画・集客・フォロー方法」では、BtoBセミナーで受注を増やすための、企画・集客・開催後フォローについて網羅的に記載されています。BtoBセミナーを開催するのであれば、この記事は必読です。
BtoBセミナーの企画方法
・ターゲットを明確にする
BtoBセミナーで成果を上げる企画・集客・フォロー方法
・見込客が知りたいこと・解決したいことを切り口にして企画する
・わかりやすく興味が持てるタイトルをつける
・KPIを決める
この企画で、集客が成功するかどうかはほぼ決まります。時間帯や場所などは、サブ要素にすぎません。見込み顧客が来たいと思うコンテンツを作ること、これに尽きます。
とある会社では、元々はマーケターがセミナーを企画していたところ、集客に苦戦し続けたそうです。そこから、「顧客をよく理解しているインサイドセールスチームがセミナーを開催すれば良いのでは?」と担当を変更したところ、見込み顧客が興味のある企画を打てるようになり、集客もうまく行くようになったそうです。
ウェビナー企画の際は、営業担当に「こんな企画でウェビナーを開催しようと思っているのだけど・・・」とディスカッションしてみてはいかがでしょうか。
なおウェビナーとセミナーで大きな違いはありません。しかしながら、セミナーとウェビナーでは当日の対応方法、そして商談につなげる手法が異なります。なので、ウェビナーならではの手法を知っておくと良いです。
ウェビナーの集客方法
ウェビナーで参加者を集客するためにやるべきことは、主に4つあります。
・Webサイトのお知らせページ等に、ウェビナー詳細情報を掲載
・TwitterとFacebookでウェビナーを告知
・ハウスリストにメールを送信
・イベントサイトにウェビナーを登録
Webサイトのお知らせページ等に、ウェビナーの詳細情報を掲載
コーポレートサイトや、サービスサイトにウェビナーの情報を掲載しましょう。
アイキャッチ画像にもこだわりましょう。
ABMツール「FORCAS」のセミナー/イベントページをご覧ください。アイキャッチ画像はどれも綺麗で目を引くデザインです。
情報が大量にある昨今、いくら企画を練ろうと、見てもらわなければ意味がありません。興味を持ってもらうためには、いかにフックとなるアイキャッチ画像を作成できるかは実は重要です。
加えて「誰が話すのか」は、集客において重要な要素です。登壇者の氏名、写真、経歴などを盛り込みましょう。これまでの執筆実績など権威付けになる情報は惜しみなく出しましょう。
TwitterとFacebookでウェビナーを告知
TwitterとFacebookのイベントページでウェビナーを告知しましょう。
このためには、コツコツとSNSを運用してフォロワーを集めておくことが必要です。
企業アカウントがSNSのフォロワーを集めるために重要なこと、それはターゲット顧客にとって価値ある情報を発信し続けることです。細かい戦術はあれど、基本は左記に尽きます。
よくありがちなのは、自社の宣伝情報ばかり流すアカウントです。そんなアカウントは誰がフォローしたいでしょうか。「無条件で、〇〇というBtoB企業が好き」とファンがつくケースはほぼあり得ないでしょう。だからこそ、ターゲット顧客に価値ある情報を発信し続けることが必要です。例えば、有益な情報が書かれたブログやツイートを更新して、コツコツとフォロワーを獲得しておきましょう。
また実は、単にコンテンツを作っているだけでは成果は出ません。現代は大量にコンテンツがあるためです。数多くあるコンテンツの中から自社のコンテンツに人を呼び込むために必要なことはなんでしょうか?
この問いに答えられない方は、下記の記事がおすすめです。
※必読記事:「無人島でお祭り」にしない。コンテンツに橋をかける重要性
加えて、自社社員がTwitterやFacebookをビジネス用に運用しているようなら、社員にSNSシェアの協力を依頼してみましょう。SNS告知だけで席が一気に埋まることも、昨今では珍しいことではありません。
ただし、ウェビナーなど「結局は、サービスの売り込みが目的のイベント」では、SNSの投稿から集客はそれほどできません。フォロワーからの反応も低い傾向にあります。
一方で、売り込みではない純粋な学習/エンタメ系イベントとSNSの告知は相性が良いです。
イベントやセミナーの告知サイトに情報を掲載
ウェビナー情報を、イベントやセミナーの告知サイトに掲載しましょう。SaaS企業だと、TECH PLAY、connpass、Peatixと相性が良いでしょう。それぞれ特色が違うので、自社の商材特性からどこに情報を掲載するか考えてみましょう。もちろん、複数のイベント告知サイトに掲載しても良いです。
例えば、先述した「Repro」もconnpassにセミナー/ウェビナー情報を登録しており、メンバーが3583人(2019年11月16日時点)もいます。イベント告知サイトでは、ユーザーは直近のセミナーに行けず興味あるグループであればフォローすることができます。企業側から見ると、自然とリードが溜まり資産になっているイメージです。
ハウスリストにメールを送信
お知らせページやイベントページの作成が完了したら、ハウスリストにメールを送信しましょう。
しかしながら、「ハウスリストに、ウェビナー告知のメールを送信しても参加申し込み数が伸び悩む・・・」と悩む方もいるでしょう。
メールからの反応率を高めるためには、下記の記事がおすすめです。
※必読記事:MA導入前に知っておきたい、メールマーケティングで効果を出す10のTips大公開!
「配配メール」を提供するラクス ・安藤氏が、メールマーケティングで成果を出す10のTipsを語っています。
その他のウェビナー集客方法
ちなみに、上記施策を行っても中々参加者が集まらない場合は、下記の方法も検討してみてください。
・Facebook広告の配信
・ハウスリストに架電
よくある課題:ハウスリストの枯渇
ウェビナーを複数回開催していると、集客が難しくなることもあるでしょう。その対策方法をひとつ紹介します。
対策:Webサイト経由でメールアドレスを獲得
もし、自社のWebサイトに「問い合わせ」のCTAしかなかったら、新たなCTAを追加して新規リードを獲得してみてはいかがでしょうか?オウンドメディアやトップページ、料金ページはセッション数も多い傾向にあるので、新たにCTAを追加する際は優先的にCTAを用意したいページです。
・オウンドメディアの記事詳細ページ:メールマガジン登録のCTA、お役立ち資料ダウンロードのCTA
・サービスサイトのトップページ:資料請求のCTA、お役立ち資料ダウンロードのCTA
・サービスサイトの料金ページ:料金表ダウンロードのCTA
例えば、RELATIONSが運営するオウンドメディア「SELECK」が良い事例です。グローバルナビの上にメルマガ登録のCTA、導入事例ダウンロードのCTA(ポップアップ形式)が右下から表示されています。
この施策は、ウェビナー開催直前に行ってすぐに成果が出るものではありません。コツコツとリード情報を獲得し、ハウスリストに追加していきましょう。
ウェビナーから商談につなげる方法
最後に、ウェビナーから商談につなげる方法について紹介します。こちらは、他社の事例などを参考に、情報をまとめています。
コンセプトを明確にする
以前、とあるSaaS企業の事業責任者の方に取材した際に語っていたことです。
その企業ではウェビナーの商談化率は45%です。なぜ、これほど高いかというと、「売上150%増、残業75%減」というコンセプトを掲げ、それを何度も伝え続け、意思決定者層から反応を得やすいようにしているからだそうです。
詳しくは、私が書いた「解約率5分の1、顧客単価を15倍アップさせたSaaS企業の試行錯誤とは」をご覧ください。
セミナー内容は腹八分で話す
「CASTER BIZ」須田さんの取材記事より引用します。この「腹八分目までにしておく」、素晴らしいメソッドですよね。
あくまで腹八分目までにしておくのが重要なんです。というのもウェビナーの目的は商談に繋げることなので、満腹になるくらい情報をお伝えすると、それ以上知りたい情報が無くなってしまい、商談に繋がりにくいんです。
「あともう少し詳しく知りたい」という気持ちにできれば、そこから商談につながったり、別の資料にも目を通してもらいやすくなったりとセミナー後も関係を持続できるので、この腹八分目のラインは重要ですね。
商談化率50%!ウェビナー運営のポイントを聞いてきた
ウェビナー中の途中離脱を下げるべく、何度も軽めのアンケートを投げる
再度、「CASTER BIZ」須田さんの取材記事より引用です。
セミナーから途中離脱しないような工夫はしていますね。簡単なところだと、セミナー中にクイズを出すんです。弊社の場合だと「会社員が1日の間で雑務に費やしている時間は何時間でしょう?」といった感じですね。
商談化率50%!ウェビナー運営のポイントを聞いてきた
先述した通り「CASTER BIZ」のウェビナーでは、体感では8回くらいアンケートに回答し、そのお陰で飽きずに聴講できました。ウェビナーを実施する際は、すぐに実践できるメソッドですね。
アンケート回収率を高めるためにはどうすれば良いか?
ウェビナーであれば、アンケートを回答してくれた人限定のプレゼントを用意してみてはいかがでしょうか?よくあるのは、「アンケート回答者限定で本日の資料を共有します」といったもの。そうすると、当日の資料が見たいのでアンケート回収率は上がります。
ちなみに、これはウェビナーではなくセミナーのことですが、受付で名刺を2枚いただき、名刺1枚をアンケート用紙に貼るとアンケート回収率は上がります。当社でセミナーを行った際もこのおかげなのか、アンケート回収率は高かったです。こちらもすぐ実践できるメソッドですね。
アンケートの回答で見込みが高そうな顧客に優先的にアプローチすれば、商談化率も上がります。
ウェビナー直後に商談をできるように、最後にクロージング
最後に、個別商談につなげるためのクロージングを行いましょう。自社が抱えるノウハウだけ伝えるのではなく、聴講者に次のステップ(商談 or not)を提示しましょう。
流れは下記のような感じです。
・個別商談の希望についてヒアリング(アンケートで回答を募集)
↓
・希望される方に、この後時間があるか確認
↓
・当日中に、個別商談を実施
以上です。
オンラインアシスタントサービスに興味があり、かつ、他社がどんなウェビナーを行っているのか知りたい方は、「CASTER BIZ」のウェビナーはオススメです。実際に参加してみると、違いもわかると思います。